2025 07 24 Thu

ユーザーにあわせた「点」から「線」の集客へ

2025 年 7 月 24 日 by 松崎

代表の日記

なぜ単一手法では限界があるのか

多くの中小企業の経営者から、こんな話をよく聞きます。

「SEOを頼んで検索順位は上がったけど、問い合わせは増えてない」
「広告代理店にお願いして、広告出してるのに売上につながらない」
「SNS運用会社に依頼してフォロワーは増えたけど、来店は増えてない」

それぞれの専門会社にちゃんとお金を払って、そのポイントでは確実に成果も出ているのに。
でも、なぜか最終的な集客効果は期待ほどではない。

「もしかして、うちの商品やサービスに魅力がないのかな」なんて悩んでしまう経営者も。

でも、そうじゃないんです。

実は、この問題の原因は「点」の集客にあります。
SEOだけ、広告だけ、SNSだけといった単一手法では、どうしても限界があるのです。

お客さんが商品を購入したり問い合わせしたりする行動は「線」だからです。

オフィスの窓際の席で、ノートPCを開きながら、スマホを手に持ち、考え事をしている女性

この「点」から「線」への転換は、前回お話ししたカスタマーバリア™とも深く関係する、とても重要な考え方です。

これまでの「点」の集客

SEO専門会社・広告代理店・SNS運用会社の限界

多くのWebマーケティング会社は、特定の分野に特化してサービスを提供しています。

SEO専門会社なら「検索順位を上げること」が目標。
広告代理店なら「クリック数やコンバージョン数を増やすこと」が目標。
SNS運用会社なら「フォロワー数やエンゲージメントを高めること」が目標。

それぞれの分野では、確実に成果を出してくれます。
検索順位は上がるし、広告のクリック数も増えるし、SNSのフォロワーも増える。

でも、肝心の「問い合わせ」や「売上」はなかなか増えない。

なぜか。

答えは簡単です。
それぞれが「点」でしか取り組んでいないからです。

例えば、SEO対策で検索順位が上がっても、クリックした後のWebサイトが使いにくければ、ユーザーはすぐに離脱してしまいます。広告でたくさんのユーザーを集めても、ランディングページの表示が遅ければ、せっかくの広告費が無駄になってしまいます。

部分最適化では全体効果が落ちる

実店舗で考えるとよくわかります。

例えば、キレイで流行り外装・内装にリニューアルしてお客様を呼び込んだとします。
でも、店内が整理されていなかったり、商品の陳列が分かりにくかったり、レジで長時間待たされたり、スタッフの対応が悪かったりすると、せっかく来てくれたお客様は嫌な気持ちで帰ってしまいます。

「外観」だけを改善しても、お店全体の売上は向上しません。

Webサイトも全く同じです。
「SEO」だけを改善しても、サイト全体の集客効果は向上しません。どこか一箇所に問題があれば、全体の効果は落ちてしまいます。

さらに問題なのは、部分最適化が全体最適化を阻害することもあるということです。

例えば、SEO対策だけを重視して、ページの文章が作為的に長すぎたりすると、文章が不自然になってユーザビリティが下がります。営業効率アップや情報収集を優先して、フォームの入力項目を増やしすぎると、ユーザーが面倒に感じて離脱率が上がり、コンバージョン率が下がってしまいます。

部分的には最適でも、全体で見ると逆効果になってしまうのです。

ユーザー行動は「線」で起こる

検索→クリック→閲覧→回遊→問い合わせの一連の流れ

実際のユーザーがどのように行動するか、見てみましょう。

あなたが新しいレストランを探しているとします。

まず、「地名 レストラン おすすめ」などでGoogle検索します。
検索結果を見て、気になったお店をクリック。
そのお店のWebサイトでメニューや料金、営業時間、場所を確認。
雰囲気も良さそうだと思ったら、他のページも見て、お店の詳しい情報を調べる。
そして最終的に、電話で予約したり、予約フォームから申し込んだりします。

この一連の流れが「線」です。
どこか一箇所でも問題があると、ユーザーはそこで離脱してしまいます。

検索順位が低ければ、そもそもクリックされません。
サイトの表示が遅ければ、ページを見る前に離脱してしまいます。
メニューや料金が分からなければ、判断材料がないので他のお店を探します。
予約フォームが複雑すぎれば、面倒になって諦めてしまいます。

一箇所でも問題があると全体が機能しない

これは、水道管で考えるとわかりやすいです。

蛇口から勢いよく水を出すためには、水源、浄水場、配水管、給水管、蛇口まで、すべてが正常に機能していないといけません。どこか一箇所でも詰まっていたり、漏れていたりすると、蛇口からは水は出ません。

Webサイトの集客も同じなんです。

検索→クリック→閲覧→回遊→問い合わせまでの流れで、どこか一箇所でも問題があると、最終的な成果には繋がりません。

実際、お客様のWebサイトを調査すると、多くの場合、複数のポイントで問題が見つかります。
SEO対策はされているけれど、ページの表示速度が遅い。デザインはキレイだけれど、問い合わせフォームがストレスいっぱい。コンテンツは豊富だけれど、導線が分かりにくい。

一つ一つは小さな問題でも、積み重なると大きな機会損失になってしまいます。

だからこそ、「点」ではなく「線」で取り組まないといけないのです。

サイトスタイリング™の包括的アプローチ

4つの要素の統合最適化

当社が提供しているサイトスタイリング™では、デザイン、性能、使いやすさ、コンテンツの4つの要素を統合的に最適化します。

これは、ユーザーの行動を「線」として捉え、その流れ全体をスムーズにするためです。

デザインの改善では、見た目の美しさだけでなく、ユーザーが迷わず目的を達成できる機能性も重視します。性能の改善では、表示速度やセキュリティなど、ユーザーが快適に利用できる環境を整えます。使いやすさの改善では、直感的なナビゲーションや分かりやすいフォーム設計を行います。コンテンツの改善では、ユーザーが本当に知りたい情報を、分かりやすく提供します。

重要なのは、これらを個別に改善するのではなく、全体のバランスを考えながら最適化することです。

相互作用による相乗効果

4つの要素をバランスよく最適化することで、相乗効果が生まれます。

例えば、ページの表示速度を改善すると、ユーザーの満足度が向上します。満足度が向上すると、サイト内での滞在時間が延びます。滞在時間が延びると、検索エンジンからの評価も高まります。評価が高まると、検索順位も上がります。

また、コンテンツを充実させると、ユーザーの信頼度が向上します。信頼度が向上すると、問い合わせ率も高まります。同時に、充実したコンテンツは検索エンジンからも高く評価されるので、SEO効果も期待できます。

このように、一つの改善が他の要素にも良い影響を与え、全体として大きな効果を生み出します。

これが、単一手法では得られない、包括な取り組みの最大のメリットです。

実店舗で言うと、外観を美しくして、入りやすい入口にし、店内を明るく整理し、商品を見つけやすく陳列し、レジをスムーズにし、スタッフの接客を向上させる。こうしてみると、ごく当たり前のことなんですけどね。

包括的アプローチの具体的成果

トータル改善によるROI向上

包括的アプローチの効果は、数字にもはっきりと現れます。

例えば、SEO対策だけでアクセス数が2倍になったとします。でも、サイトが使いにくくてコンバージョン率が低いままだと、問い合わせ数もやはり2倍にしかなりません。

しかし、サイトスタイリング™でサイト全体を改善すると、アクセス数が2倍になり、同時にコンバージョン率も2倍になったりします。結果として、問い合わせ数は4倍になります。

持続的な集客効果

さらに重要なポイントは、効果が持続することです。

コンテンツSEOだけ、広告だけといった単一手法では、その施策をやめると効果もなくなってしまいます。しかし、サイト全体を最適化すると、一度改善した効果は長期間持続します。

ユーザーにとって使いやすいサイトは、口コミやリピートアクセスも期待できます。検索エンジンからの評価も安定して高いままです。

つまり、短期的な効果だけでなく、長期的な集客力の向上も期待できます。

これも、実店舗と同じです。
一度しっかりと環境を整えれば、その効果は長期間続きます。お客様にとって居心地の良いお店は、自然とリピーターも増えるし、口コミでも広がっていきます。

内製化による長期的メリット

自社でのノウハウ蓄積と継続改善

サイトスタイリング™のもう一つの大きなメリットは、内製化を目指すことです。

多くのWebマーケティング会社は、お客様を依存させ続けることで収益を上げています。でも、それでは本当の意味でお客様の力にはなれません。

当社は、お客様が自分たちでWebマーケティングを継続できるようになることを目指しています。包括的なアプローチのやり方をお伝えし、社内でノウハウを蓄積していただき、継続的な改善ができる体制を作ります。

そうすることで、外部委託費用を削減できるだけでなく、自社の強みを活かした独自の施策もできるようになります。さらに市場の変化にも迅速に対応できるし、新しい商品やサービスに合わせてサイトをすぐに最適化することもで可能です。

競合優位性の確立

内製化により、競合他社に対する持続的な優位性も確立できます。

外部に依存している競合他社は、同じような施策しかできません。でも、内製化を実現した企業は、自社ならではの強みを活かした独自の取り組みができるようになります。

これは、事業の長期的な成長にとって非常に重要です。

一時的な集客効果ではなく、継続的に成長し続ける力を身につけることができるからです。

具体的な内製化の進め方や詳しいプラン内容については、当社のブログの「サイトスタイリング™」これからのユーザーファースト集客メソッドでもご紹介しています。

「線」の最適化で集客する

多くの中小企業が、SEOだけ、広告だけ、SNSだけといった「点」の集客だけに取り組み、悩んでいます。実際のユーザーの行動は「線」なのにです。

サイトスタイリング™は、そうした「線」の集客を実現するための取り組みです。デザイン、性能、使いやすさ、コンテンツの4つの要素を統合的に最適化し、ユーザーがストレスなく目的を達成できる環境を整えます。

さらに、内製化を目指すことで、外部に依存しない持続的な集客力も身につけることができます。

もしあなたが、これまでの「点」の集客で思うような成果が得られていないなら、一度「線」の視点で見直してみてください。きっと、これまで気づかなかった改善ポイントが見つかるはずです。

そして、サイトスタイリング™による全体最適化に取り組みたい方は、お気軽にご相談ください。「点」ではなく「線」で考える集客の仕組みづくりを、一緒に進めていきましょう。

初回のご相談は無料です。
お気軽にお問い合わせください。