2026 09 30 Wed

大阪府の賃上げ支援事業|ECサイト運営の伴走支援 DAY1レポート

by 松崎

代表の活動

大阪府の賃上げ支援事業|ECサイト運営の伴走支援を担当します

大阪府「令和8年度 利益率向上・賃上げ支援事業」で、ECサイト運営実践の支援を担当しています。9月10日に大阪産業創造館で行った集合研修DAY1の様子と、そこでお話ししたカスタマーバリアの考え方をご紹介します。

大阪府の「令和8年度 利益率向上・賃上げ支援事業」で、「自社主導で売上を伸ばす 売れるECサイト運営実践」の支援を担当しています。

9月10日に大阪産業創造館で集合研修(DAY1)を行い、その様子が事業の公式サイトに掲載されました。

自社主導で売上を伸ばす売れるECサイト運営実践-DAY1-を開催|令和8年度 利益率向上・賃上げ支援事業

この記事では、事業の内容と、DAY1でお話ししたことをご紹介します。

令和8年度 利益率向上・賃上げ支援事業について

大阪府が主催し、公益財団法人 大阪産業局が運営する事業です。

生産性の向上や売上拡大を通じて利益率を高め、持続的な賃上げにつなげることを目的としています。府内の中小企業を対象に、補助金の交付と伴走支援が組み合わされています。

特徴的なのは、お金を出して終わりにしないという設計です。公式サイトにはこう書かれています。

本支援事業では、単なる補助金の交付にとどまらず、事業者の皆さまの事業計画をより強固なものとし、持続的な成長(自走化)へとつなげるための「伴走支援」を実施しています。

出典:令和8年度 利益率向上・賃上げ支援事業 公式サイト

自走化。ここが、当社が長く言ってきたことと重なります。

伴走支援は6つのテーマに分かれています

伴走支援は、専門家による面談やワークショップを通じて、自社内にノウハウを蓄積し、自走化・内製化を目指す取り組みです。代行ではありません。

テーマは6つあり、それぞれ担当する事業者が決まっています。

テーマ担当
組織戦略(採用・評価)の再設計reborn株式会社
プレスリリース実践株式会社PRリンク
ECサイト運営実践有限会社流楽
テストマーケティング伴走支援GOB株式会社
生産性向上・省力化の個別訪問支援生産性向上支援センター
事業全体の個別支援大阪中小企業診断士会

参考:伴走支援とは?|令和8年度 利益率向上・賃上げ支援事業

当社が担当するのは「自社主導で売上を伸ばす 売れるECサイト運営実践」です。集合研修と、毎月の個別面談を通じて、業者任せにしない「自社で育て、成果を出すECサイト」の仕組みづくりを行います。

DAY1のテーマは「誰に、何を売るのか」

セミナールーム後方から見た会場全体。20名ほどの参加者が着席し、前方でマイクを持つ松崎匡浩とスクリーンを見ている

2026年9月10日(木)18時から2時間、大阪産業創造館16階のセミナールームで集合研修を行いました。

全6回のスケジュールをお伝えしたあと、その日のテーマに入ります。「誰に、何を売るのか」です。

改善の前に、まずターゲットを固める

ECサイトの支援ですから、参加された皆さまは「サイトのどこを直せばいいか」を聞きに来られています。

ただ、その前に決めておくことがあります。

デザインを整えても、情報を足しても、表示を速くしても、使いやすくしても、それを「誰に向けて」やるのかが決まっていなければ、何も決定できません。

青がいいのか、白がいいのか。写真を大きく見せるのか、説明を厚くするのか。どんなキャッチがいいのか。正解は、お客様が誰かによって変わります。

だから、初回はここから始めました。ECサイトをどうこうするの話は、そのあとです。

難しい言葉は、使いません

手作り焼き菓子のオンラインショップを例に、検索キーワードの一覧をスクリーンに示しながらマイクで講義する松崎匡浩

この話は、マーケティングの世界ではターゲティングやペルソナ設計と呼ばれます。

ただ、その言い方をした瞬間に、話が遠くなります。「うちみたいな小さな会社には関係ない」「フレームワークを埋める作業でしょう」となりがちです。

ですので、「誰に、何を売るのか」という言い方だけでお伝えしました。

専門用語を並べることが仕事ではありません。お帰りになったあと、自分の店に当てはめて考えられる状態になっていること。そこを大事にしています。

3つの問いに絞りました

ワークシートに用意したのは、たった3つの問いです。

問い書いていただくこと
問1お客さんは誰か年齢・性別・お仕事・家族構成・住んでいる地域など。「実在する一人」を思い浮かべて
問2その人は、何に困っているかどんな悩み・不満・不便を抱えているか
問3なぜ、あなたを選ぶのか他ではなく、あなたの商品・サービスを選ぶ理由は

ポイントは、問1で「実在する一人」を思い浮かべていただくところです。

「30〜50代の女性」では、何も決まりません。その人が朝何時に起きて、何に追われていて、どんなときにスマートフォンを開くのか。そこまで像が結べて、はじめてサイトの判断ができるようになります。

記入例も一緒にお配りしました。手作りの焼き菓子を扱う洋菓子店を想定して、3つの問いに実際に書き込んだものです。白紙のシートだけを渡されても、手が止まります。

後半は、書き出す時間

スクリーンに3つの問い「お客さんは誰か」「何に困っているか」「なぜ、あなたを選ぶのか」が映るなか、ワークシートに取り組む参加者と前方に立つ松崎匡浩

説明と質疑応答のあと、休憩をはさんで、実際にワークシートに書いていただく時間を取りました。

頭の中で考えるのと、書き出すのとでは、まるで違います。書こうとすると、決まっていなかったことがはっきりします。

ワークシートを記入する参加者のあいだに立ち、手振りを交えて個別に説明する松崎匡浩。奥のスクリーンには「なぜ、あなたを選ぶのか」が映っている

この時間は、各テーブルを回りました。手が止まっている方には横につき、一緒に言葉を探します。「その人、何歳くらいですか」「なんでうちで買ってくれたんでしょうね」と聞いていくと、たいてい出てきます。

ご自身の中にはあるのです。言葉になっていないだけです。

このワークシートは、第2回までに仕上げてくる宿題も兼ねています。その場で完成させる必要はありません。持ち帰って、じっくり考えていただきます。

これから、毎月1回の個別訪問で半年間

DAY1は入口です。ここから毎月1回の個別訪問を通じて、各社の状況に合わせた支援を続けていきます。

集合研修で全体の考え方を共有し、あとはそれぞれの商材、それぞれの体制に合わせて形にしていく。同じやり方が全社に当てはまることはありません。

なぜ、ECの支援を担当しているのか

当社はホームページ制作の会社です。ただ、ECの支援については、Web以前の経験が効いています。

流楽を設立する前、スカッと爽やかな赤いリボンの大手飲料メーカーのグループ会社で、店舗運営管理・仕入れ管理・輸入業務・ライセンスプロダクツの契約と運用に携わっていました。

仕入れて、輸入して、店舗を回す。実際に物を売る側にいた期間があります。

ECサイトの相談をお受けするとき、話は必ず在庫と原価と物流に行き当たります。ここが分かっていないと、サイトの提案が現場と噛み合いません。画面の話だけで終わらせないために、この経験を活かしています。

自社サイトでも、同じことを書いています

DAY1でお話しした内容は、普段からこのブログに書いていることと同じです。

研修の3日前に公開した記事でも、同じ考え方を扱っています。

ECサイトの改善|リニューアルせずにBASE・カラーミーを改善する

デザインだけを新しくしても数字は動かない。デザイン・情報・表示の速さ・使いやすさを一体で整えること。当社ではこれをサイトスタイリング®と呼んでいます。

言っていることと、公の場でお伝えしていることを同じにしておく。そこは守りたいと思っています。

サイトスタイリング®は有限会社流楽の登録商標です。

支援は続きます

半年間の伴走支援は、まだ始まったばかりです。今後の進捗も、公式サイトでレポートされていく予定です。

参加されている事業者の皆さまが、自社の手でECサイトを育てられる状態になるところまで、しっかりお供します。

本事業について:令和8年度 利益率向上・賃上げ支援事業(主催:大阪府/運営:公益財団法人 大阪産業局)