2025 08 07 Thu

コーポレートサイトで本当に必要なサイトスタイリング™

2025 年 8 月 7 日 by 松崎

代表の日記

企業サイトに求められる多様な役割

ほとんどの企業が、会社のホームページを持っています。
でも、その目的や役割について明確に整理できている企業は、実はそれほど多くありません。

企業サイトには、実に様々な人が様々な目的でアクセスしてきます。

新規のお客様は、商品やサービスの情報を求めてアクセスします。
既存のお客様は、サポート情報や最新のお知らせを確認しにきます。
就職を検討している学生や転職希望者は、会社の雰囲気や働く環境を知りたくてアクセスします。
投資家や金融機関は、業績や将来性を判断するための情報を探しています。
メディアの記者は、取材に必要な企業情報を収集しています。

これだけ多様な目的を持った人たちが、一つのWebサイトにアクセスしてきます。

さらに複雑なのは、同じ人でも立場によって求める情報が変わることです。
例えば、取引先の担当者は、普段は商品情報を見ていますが、稟議書を作成する時には会社概要や財務情報を確認するかもしれません。

こうした多様なニーズに対応するため、多くの企業サイトは情報量が多く複雑になりがちです。
でも、情報が多ければ良いというわけではなくて、必要な人が、必要な情報に、必要なタイミングでアクセスできるよう、作られていないと、むしろ使いにくいサイトになってしまいます。

5人のスタッフがノートPCを開いてミーティングしている

これまでお話ししてきたカスタマーバリア™の除去やBtoBサイトでの取り組みとも共通する部分が多いですが、企業サイト特有の課題に合わせた最適化が必要です。

企業サイト特有のカスタマーバリア™

採用・営業・ブランディングの混在

企業サイトの問題は、あまりにも多くの目的が一つのサイトに詰め込まれていることです。

営業活動を支援したい。
採用活動を効率化したい。
投資家向けの情報開示をしっかりやりたい。
ブランドイメージを向上させたい。

これらは全て重要な目的ですが、それぞれに必要な情報や見せ方は大きく異なります。

営業支援なら、商品の機能や価格、導入事例が重要です。採用活動なら、職場の雰囲気や社員の声、キャリアパスが大切です。IR情報なら、財務データや事業戦略の説明が必要です。ブランディングなら、企業理念や社会貢献活動のアピールが効果的です。

でも、多くの企業サイトでは、これらが整理されずに混在しています。
トップページに商品情報と採用情報と決算情報が並んでいて、どこに何があるのかわからない。メニュー構成も論理的でなく、ユーザーは目的の情報にたどり着けずに諦めてしまいます。

ユーザー別の情報整理不足

もう一つの大きな問題が、ユーザー別に情報整理ができていないことです。

お客様が知りたいのは、商品やサービスの詳細、導入メリット、サポート体制などです。求職者が知りたいのは、仕事内容、職場環境、成長機会、待遇などです。投資家が知りたいのは、業績、戦略、リスク要因、成長性などです。

それぞれが求める情報は全く違うのに、企業側の都合で情報がただ並べられているだけのケースがとても多いです。

例えば、「会社概要」のページに、設立年月日から資本金、事業内容、沿革まで全てが羅列されている。でも、お客様にとっては事業内容は重要ですが、設立年月日はそれほど重要ではありません。逆に投資家にとっては、資本金や沿革は重要ですが、詳細な事業内容は別のページで確認したいかもしれません。

こうした情報整理の不備により、それぞれのユーザーが欲しい情報をスムーズに見つけられなくなっています。

実際、「会社の情報を調べようと思ったけど、サイトがわかりにくくて諦めた」「採用情報を見たいのに、どこにあるのかわからなかった」といった声も聞かれます。

企業サイト向けサイトスタイリングの4要素

企業ブランドを体現するデザイン

企業サイトのデザインは、会社の「顔」です。

お客様も、求職者も、投資家も、メディアも、最初にアクセスしたときの印象で、その企業に対するイメージを形成します。だからこそ、企業ブランドを正確に表現できるデザインが重要です。

ただし、「かっこいい」デザインが良いデザインとは限りません。
業界の特性、企業の規模、提供している商品やサービス、ターゲットとなる顧客層に合わせて、最適なデザインを選択することが大事です。

重要なのは、一貫性です。
トップページから下層ページまで、全体を通じて同じブランドイメージを表現できているか。色使い、フォント、写真のトーン、文章の書き方まで、全てが統一されているか。こうした細かい部分まで配慮することで、企業ブランドを効果的に伝えることができます。

多様なコンテンツに対応する性能

企業サイトは、一般的にコンテンツの種類と量が多くなります。

商品カタログ、技術資料、決算資料、採用情報、プレスリリース、社員ブログなど、様々な形式のコンテンツが混在します。また、それぞれのコンテンツも、テキスト、画像、PDF、動画など、多様なファイル形式で提供されることが多いです。

こうした多様なコンテンツに対応しながらも、快適な閲覧環境を提供することが重要です。
ページの表示速度がスムーズであることは基本中の基本ですが、それに加えて、PDFの読み込み速度、動画の再生品質、検索機能の精度なども重要になってきます。

ターゲット別の使いやすい導線

企業サイトでは、ターゲット別の導線設計が重要です。

お客様向けの導線では、商品・サービス情報から詳細ページ、事例紹介、問い合わせフォームまでの流れをスムーズに最適化します。求職者向けの導線では、採用情報から職種別の詳細、先輩社員の声、エントリーフォームまでの流れを最適化します。

重要なのは、それぞれのターゲットが迷わず目的の情報にたどり着けることです。

そのためには、トップページでの案内の仕方、メニュー構成、ページ間のリンクの貼り方まで、全体を通じて一貫した設計を行う必要があります。

信頼性とエンゲージメントを両立するコンテンツ

企業サイトのコンテンツは、信頼性とエンゲージメントの両方を満たす必要があります。

信頼性の面では、正確で最新の情報を提供することが大前提です。会社概要、事業内容、財務情報など、基本的な企業情報は常に最新の状態に保っておく必要があります。

でも、それだけでは不十分です。
ユーザーの関心を引き、興味を持ってもらえるようなエンゲージメントも重要です。

例えば、代表メッセージは、単なる挨拶文ではなく、経営者の人柄や企業への想いが伝わる内容にする。社員紹介は、履歴書のような内容ではなく、仕事への取り組み方や職場での体験が伝わる内容にする。

商品・サービス紹介も、スペックの羅列ではなく、「どんな課題を解決できるのか」「お客様にどんな価値を提供できるのか」といった、ユーザーの視点に立った説明にする。

こうした工夫により、単なる情報提供を超えて、ユーザーとの関係性を構築できるコンテンツを作ることができます。

「線」の設計

顧客・求職者・メディアそれぞれの行動フロー

企業サイトでは、ステークホルダーごとに異なる行動フローを想定した設計が必要です。

顧客の行動フロー
課題認識→解決策の検索→企業・商品の発見→詳細情報の確認→比較検討→問い合わせ・相談といった流れが一般的です。
この流れに沿って、業界情報や課題解決のヒント、商品・サービスの詳細、導入事例、問い合わせ窓口といった情報を段階的に提供します。

求職者の行動フロー
企業の認知→企業研究→職種・条件の確認→企業文化の理解→エントリーという流れになります。
企業概要から始まって、事業内容、募集職種、職場環境、社員の声、エントリーフォームまで、就職検討に必要な情報を順序立てて提供します。

メディアの行動フロー
取材対象の発見→基本情報の収集→ニュース性の確認→取材申し込みという流れです。
企業概要、最新ニュース、プレスリリース、経営者情報、取材窓口といった、報道に必要な情報を効率的に提供します。

それぞれの行動の流れを「線」として捉え、各段階で必要な情報が適切に提供できるよう、サイト全体を設計することが重要です。

どのユーザーがどの段階でアクセスしても、次のアクションをスムーズに起こせるような流れを作ることを心がけます。

期待できる効果

企業サイト向けのサイトスタイリング™では、以下のような効果が期待できます。

  • ブランド価値の向上
  • 営業支援効果
  • 採用効率の向上

ブランド価値の向上
統一されたブランドイメージと質の高いコンテンツにより、企業の信頼性や専門性がより効果的に伝わるようになります。長期的なブランド価値の向上も期待できます。

営業支援効果
商品・サービス情報の充実と効果的な見せ方により、営業活動がやりやすくなります。見込み客の事前理解が深まることで、商談の質が向上し、受注率の向上も期待できます。

採用効率の向上
魅力的な採用情報と企業文化の発信により、質の高い応募者の獲得が期待できます。企業研究がしやすくなることで、ミスマッチの減少と定着率の向上も見込めます。

他にも「お客様から『サイトを見て興味を持った』という問い合わせが増えた」「優秀な人材からの応募が増えた」「取材依頼が増えて企業の認知度が向上した」といった効果も期待できます。

総合的な企業力の向上

最適化された企業サイトは、個別の効果を超えて、企業全体の力を向上させる効果があります。

営業、採用、ブランディングといった様々な企業活動が相互に連携し、シナジー効果を生み出します。例えば、優秀な人材の採用により商品・サービスの品質が向上し、それがお客様の満足度向上につながり、結果として企業のブランド価値が高まる、といった好循環も生まれます。

また、統一されたメッセージ発信で企業理解も深まります。
お客様、求職者、投資家、メディアが、同じ企業像を共有することで、より強固な企業ブランドを構築できます。

企業の総合力を表現するサイトスタイリング™

企業サイトは、会社の「総合力」を表現する重要なツールです。

商品やサービスの魅力、企業文化、成長性、信頼性など、企業の様々な側面を統合的に表現し、様々なユーザーとの関係性を構築する場所です。

だからこそ、単一の目的に特化するのではなく、多様なユーザーのニーズに応えられる設計が重要です。

サイトスタイリング™では、デザイン、性能、使いやすさ、コンテンツの4つの要素を統合的に最適化し、企業の魅力を最大限に表現できるサイトを構築します。

もし、あなたの会社のWebサイトが期待した効果を発揮していない、複数の目的を持たせたいけど整理できていない、ブランディングに活用したいといった課題を抱えているなら、一度企業サイト特有の視点で見直してみてください。
きっと、これまで気づかなかった改善ポイントが見つかるはずです。

そして、本格的に企業サイトの最適化に取り組みたい方は、サイトスタイリング™で、一緒に取り組んでいきましょう。

初回のご相談は無料です。
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