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ブルーレイ3Dと立体視 3DCG制作側の視点で

ハリウッド映画「アバター」の大ヒットで、いつか来るだろうと言われていた家庭用3DTVの普及が、現実のものとなりつつあります。

ステレオグラム
昔懐かしいステレオグラム画像

立体視(3Dと呼ぶと3DCGと区別がつきにくいので、表示方式としての3D映像はこの後、立体視と呼びます)は、要は右目と左目の視差分だけ微妙にずらせた画像を左右それぞれに投影させるもので、基本理論は古くから知られていたものの、どうやって左右の目それぞれに、ストレスなく投影させるかという表示技術が、多数の種類があるもののどれも一長一短で、決定打としての規格が存在しませんでした。

昨年2009年12月に、ブルーレイ3Dの規格が決定。これで表示方式が統一されたかと思いきやさにあらず、ブルーレイ3Dは、「左右の映像を同時に表示機器に送る規格」で、表示方式は規定していないんですね。
食材は送るから、調理は店舗それぞれで。という餃子の王将方式(???)か。

現状、最も多く採用されているのは「フレームシーケンシャル方式」のようです。
これは、左右の目の映像を交互に(左右それぞれ30フレーム/秒、合計60フレーム/秒の映像)表示させ、それを映像に同期させたシャッター付めがねを通して見ることで、左右の目に映像を振り分ける方式です。
映像的には美しい(暗くなる傾向はあるようですが)方式ですが、電源付のめがねを使用しなければならないところから、大人数で見られない、重い、邪魔、気楽に使えないなどの難点が当然つきまといます。

他の方式までは、ここでは挙げませんが、最も多い採用例のある方式でさえこんな感じですので、推して知るべし。裸眼での方式もありますが、目に負担がかかったり、可視範囲が極端に狭かったりと、さらに完成度は低いと言われています。

とはいえ、制作者側としてはブルーレイ3Dの仕様が決定したことには大きな関心を払わざるを得ません。特に3DCGは、立体視と相性が良いですから。
上の(古くからある)ステレオグラム画像は、3dsMAXのフリープラグイン、XIdMary Stereo Cameraを使用して作りました。これは3dsMAX R3(1999年発売)のころから存在するプラグインですから、3DCG業界が、今や遅しと立体視環境を待っていた証拠でしょうね。

しかし、現状ではまだハードルが高いと言えます。6月3日にパナソニックが 「国内初、Blu-ray 3D(TM)タイトルのオーサリングサービスを開始」というプレスリリースを打ったところ。編集用のソフトウエアや規格の技術情報はネットで検索してもなかなか見つかりません。
現実的にはコストの問題からAfter Effectsや、Premiere(Premiere Pro CS5で、立体視の編集機能が搭載されるとの記事も見かけましたが、オフィシャルサイトでの記述が見あたらず)での機能搭載orプラグインの登場を待たなければならないでしょう。

立体視対応TVは、めがねを除けば製造コストの上昇はそれほどでもない模様です。
ブルーレイ3Dを始め、コンテンツは立体視非対応でも普通の2D映像として表示されますから、「値段が変わらないのなら立体視対応TVを」と、いうことになるなら、一過性のブームではなく、本格的な普及となるでしょう。そうなれば、CMや、TV番組でも立体視に対応したソフトは今後増えてくることが予想されます。

PCでの普及は…どうでしょうね。
なまじ、ソフトウエアのバージョンアップなど、新しい技術が取り入れやすいだけに、逆に新技術を当たり前のように普及させるのは苦労しそう。
TVと同じように立体視対応ディスプレイが普及したとしても、PCで動画を扱うことはそう多くありませんし、Flashのような(あるいはFlashそのもので)Webブラウザで使える支配的なシェアを持つプラグイン、もしくは同じくWebブラウザ対応の新画像フォーマット(非対応環境でも2Dイメージとしてそれなりに見えることが前提)が発表されれば、一気に普及することもあるかと思われます。

うーん。こう考えてみると、すぐに立体視を扱える環境を導入するには二の足を踏んでしまいますね。面白い素材ですから、ぜひやってみたいのですが。
弊社では機械物の展示会用ムービーを扱うことが多いのですが、そういった会場で立体視映像技術を使えば、かなりインパクトのあるものが作れでしょう。
安価な編集環境が実現するまで待ちかな。現状では。それまで、とりあえずMAXのプラグインでカメラワークの練習だけでもしておこうかな。

gifアニメーション
現状規格ではこれが精一杯

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