今、錯視/トリックアートを利用した広告案件・・・のサンプルを制作しています。
トリックアートと言えば、こんなのが、最近ではUSJでも数多く利用されているようです。
3dsMAXのカメラマップ機能を使ってテクスチャーを投影する方法で、引き延ばした画像を制作するわけですが、方法論が方法論だけにこの技術、3Dと相性が良いです。
とはいえ、漫然と作ったのでは驚くようなものにならないのも事実。3Dでシミュレーションを繰り返していると、いろいろと見えてくるものがあります。

例えば、正面から見るようにトリックアートを作っても立体に見えにくい。トリックアートは、現実に在る物の縦・横・奥行きを利用して、画像でその位置情報を錯覚させることで、画像を立体に見せます。「この角度から平面の画像を見れば、こう見えるはず」という人間の予測を逆手に取っているわけです。
つまりは正面から見ると画像と位置情報のずれがそもそも少ないので、平面画像と認識されやすくなるわけです。
縦・横・奥行きの位置情報を利用すると言うことは、この手のトリックアートの多くがそうであるように、「立体に見える位置がピンポイントに定められている=ゆがみ無く立体に見える位置が狭い」という事でもあります。クライアント様側からの要望は「出来るだけ広い範囲から立体に見えるようにして欲しい」と、言うもの。要望自体は(広告である以上)当然なのですが、矛盾する命題でとっても難しい。現在いろいろと試行錯誤しています。


一番上の写真は、3番目の引き延ばしたCGを印刷した上、周囲を切り抜いた物。鉛筆でコピー用紙に影を書き込んでいるw。
やって見て思ったのは、小さい物だと目の視差の認識せいで立体には全然見えないと言うこと。片目で見るか、カメラを通すとそれなりに。視差が意味を成さないくらいに遠方&巨大な物モノだと裸眼でも大丈夫なのでしょうか。
なんにしろ時間がある内にあれこれ試して見たいと思います。