3dsMAX2012では、これまでのmental rayレンダラーに加え、i ray、Quicksilverハードウエアレンダラーの2つが追加されました。このうち、i rayはいまひとつ使いどころが判らないのですが、Quicksilverレンダラーは、面白いビジュアルスタイル(エフェクト)が用意されていてあれこれ楽しめそうです。そこで、例によって全ビジュアルスタイルを網羅したサンプルCGを造りました。
サンプル用モデルはお寺モデル。下のモデルはmental rayでレンダリングしたもので、Quicksilverとはテクスチャは共同ですが、照明設定は違います。

リアリスティックとシェーディングの違いがよく解らない。ワイヤーフレームと陰線はQuicksilverでなくてもできますね。面白いのはグラファイトと色鉛筆でしょうか。パステルは彩度の高いテクスチャを貼ってレンダリングすると面白い物が出来そうですね。
・・・しかしなんで”グラファイト”?、”色鉛筆”があるんだから普通に”鉛筆”でいいんじゃないか!?

なんでQuicksilver”ハードウエア”レンダラーなのかと思ったら、グラフィックカードのGPUを使ってレンダリングしているのだそうです。だからビューポートからリアルタイムレンダリングで色鉛筆などの効果を見ることも出来るんですね。・・・何のためにビューポートで?という気もしますが。
と、いうことは高価なグラフィックカードを使えばQuicksilverレンダリングは早くなるのだろうか?
Quicksilverレンダラーは間接光はいまいち。全体が暗くなる感じで、メリハリがついてくれない印象。間接光を使わないと影がつぶれてしまうし、このサンプルでしたように補助ライトをおいてやった方が良いかも。
mental ray用マテリアルでも(全部試したわけではありませんが)レンダリングはしてくれますが、自己照明がききません(だから空に影が出来ているんですね)ので、空は専用ライトを置くなどの工夫が必要です。
後は遠方のオブジェクトのアウトライン(扉などのパーツ)が出たり消えたり。アニメーションさせる時にはちらつきの原因になりそう。静止画で使うのが無難かな。